詩集

詩集というもの・・

わたしはあまり感傷的な詩とか、ロマンチックな詩にはに関心がないのだが・・

ときどきこれは良いなぁ~って思う詩があって、この茨木のり子さんもそんな詩を書くひとだ。


好きな詩を抜粋してみよう・・

① 疎開児童

疎開児童もお爺さんになりました
疎開児童もお婆さんになりました

中略・・

乱世を生き抜くのにせいいっぱいで
生んだ子らに躾をかけるのを忘れたか

野放図に放埓に育った2代目は
躾糸の意味さえ解さずにやすやすと3代目を生み かくて

女の孫は清純の美をかなぐり捨て踏み抜き
男の孫は背を丸めゴリラのようにあるいてる

佳きものへの復元力がないならば
それは精神文化とも呼べず

もし在るのなら
今どのあたりで寝ほうけているのだろう



② 店の名

≪はるばる屋≫という店がある
インドやネパール チベットやタイの雑貨衣類を売っている

中略・・

≪なつかし屋≫という店がある
友人のそのまた友人がやっている古書店

中略・・

絶版になった文庫本などありがたいと思う
詩集は困ると言われるのは困る

≪去年屋≫という店がある
去年はやって今年はややすたれた衣類を安く売ってるらしい

中略・・

何語なのかさっぱりわからなぬ看板の中
母国語を探し探しして命名した屋号のよろしさ

それかあらぬか店はそれぞれに健在である

後略・・



③ 笑う能力

「先生お元気ですか?我が家の姉もそろそろ色づいてまいりました」
他家の「姉」が色づいたとて知ったことか
手紙を受け取った教授は「柿」の書き間違いと気づくまで何秒くらいかかったか

中略・・

「次の会にはぜひお越しください、枯れ木も山の賑わいですから」
おっとと・・それは老人の謙遜語で若者が年上のひとを誘う言葉ではない

かなり簡略・・

言葉の脱臼 骨折 捻挫のさま
いとおかしくて深夜 ひとり声立てて笑えば

後略 ・・・



などなど・・いいなぁ~とひとりほくそ笑む。


他にもマザーテレサを読んだ詩とか・・好きなものがたくさんある。

倚りかからず倚りかからず
(1999/10)
茨木 のり子

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この方は近年にお亡くなりになったと記憶してるが、

最近の新聞を見てると、著名人や政財界の創始者など・・昔の日本を支えてきた人たちの死亡記事がやたら目につく、

日本が大きく変わろうとしてるのか・・もう変わってしまったのか・・。

その真っ只中にある渦の中でもがいてるような気がする。

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